不動産購入時の住宅ローン 頭金はいくら必要になるのかを詳しく解説!

不動産

住宅購入時の費用

「我が家」という響きは、家族にとって安心感や安堵感をもたらし、「ここにいれば大丈夫」というセーフティゾーンになります。

マイホームを拠点に将来の家族像を描くこともありますが、住宅購入は人生最大の買い物です。

資金計画が不十分な場合、住宅ローンの返済が困難となり、我が家を失う可能性もあります。

特に重要なのは自己資金であり、預貯金の額によって住宅ローンの負担が大きく異なります。

そこで今回は住宅ローンを組む際の適切な自己資金の金額について解説します。

住宅購入時にかかる費用

住宅を購入する際には、建物と土地の購入費用に加えて、頭金や税金、諸費用なども必要です。

多くの人が不動産価格と住宅ローン金利だけを考えがちですが、実際には返済計画を立てるためにはこれらの費用も考慮する必要があります。

住宅の購入費用には「諸費用」「物件価格」「維持費」という3つの要素がありますので、各種費用の目安額を把握しておくと良いでしょう。

それぞれについて平均的な相場を解説します。

住宅購入の諸費用

例えば、3000万円でマンションを購入する場合、約240万円~300万円程度の諸費用が必要になります。

諸費用は現金での支払いが基本です。

住宅の購入時の頭金額

住宅ローンを利用する場合、一般的には物件価格の10%~20%を頭金として現金で支払い、残りを分割払いにします。

過去10年間の物件価格の推移を見ると、中古戸建や中古マンションは2019年以降に価格が下落しましたが、他の住宅は緩やかに上昇しています。

物件価格が上昇するにつれ、頭金の金額も少しずつ増えている傾向があります。

住宅の維持費

一戸建てやマンションを購入した後も、維持費が発生します。

維持費には、修繕費や管理費、保険料などが含まれます。

一戸建てとマンションの維持費は異なる要素がありますので、予め計画を立てておくことが重要です。

住宅ローンを組む場合の維持費

住宅を購入する場合、費用の一部として「維持費」がかかります。

固定資産税と都市計画税が共通の費用ですが、一戸建てとマンションではその他の維持費が異なります。

マンションの場合、毎月の修繕積立金が必要となります。

新築時は5,000円~6,000円程度ですが、20年以上経つと2万5,000円程度になる場合もあります。

さらに、車を所有する場合は駐車場料金も必要で、年間で20万円~50万円かかることがあります。

一方、一戸建ての場合は将来の修繕やリフォームに備えた費用を自分で計画する必要があります。

例えば外壁塗装の場合は、物件の広さによって費用が変わります。

田舎に建てる場合は都会よりも高くなるケースもあります。

さらに、住宅を購入する際には頭金も必要です。

住宅の種類によって必要な頭金額は異なりますが、例えば3,000万円の新築マンションの場合、240万円~300万円程度の諸費用が必要とされています。

一般的な割合としては頭金+諸費用が少なくとも730万円必要とされていますが、物件の種類によっては1,000万円ほど必要となる場合もあります。

ただし、住宅ローンを利用するには条件があります。

自己資金があっても、勤務先の信頼度や将来性によっては審査が通りにくい場合もあります。

また、借入先の金融機関によっても審査条件や金利が異なるため、頭金と諸費用だけではなく、少し余裕をもった貯金をすることが望ましいでしょう。

したがって、住宅ローンを組む際には十分な貯金をしてから購入することが重要です。

貯金額が多いほど返済期間が短くなり、金利負担も軽減されます。

頭金や諸費用だけではなく、将来の生活や予期せぬ出費に備えた貯金も含めて購入を検討しましょう。

住宅ローンの繰り上げ返済と貯金はどちらを優先

住宅ローンの返済を優先するか、それとも貯金を優先するかは、個人の状況によって異なります。

ただし、住宅ローンの繰り上げ返済は元本を減らすため、利息の負担も軽減されますので、将来の返済負担を軽くするためには有益です。

ただし、繰り上げ返済は一度支払ったお金を取り戻すことはできないため、将来の資金に対する柔軟性を考える必要があります。

万が一の事態に備えて貯金をしておくことも重要です。

例えば、子供の教育費や家族の医療費などの緊急出費が発生した場合、貯金があれば安心して対応できます。

ですから、住宅ローンの繰り上げ返済と貯金のどちらを優先するかは、個人の状況や目標によって判断すべきです。

将来の金利負担を減らすためには繰り上げ返済が有益ですが、予期せぬ出費に備えるためにも貯金は不可欠です。

金融の専門家や税理士、ファイナンシャルプランナーに相談して、自分にとって最適な選択を探りましょう。

個人の状況に合わせた賢い資金計画を立てることが、将来の家計の安定に繋がります。

住宅ローンを繰り上げ返済することによって、元本が減少し、利息額を数百万円も減らすことができます。

また、毎月の返済額も減り、完済までの期間も短くなりますので、貯金する余裕も生まれます。

ただし、繰り上げ返済のために一定額を貯金し、返済と貯金を繰り返すサイクルを行うと、突発的な出費に対応する資金が不足してしまう可能性があります。

そのため、病気や失業などのリスクに備えるためにも、繰り上げ返済後でも手元に最低200万円は残しておくことが重要です。

200万円あれば半年以上の生活を維持できるため、新たに借り入れを考える必要もありません。

また、繰り上げ返済は住宅ローン控除とセットで考えるべきです。

住宅ローンの繰り上げ返済のタイミング

住宅ローンの繰り上げ返済のタイミング

住宅ローンの繰り上げ返済を始める時期も重要な要素となります。

まとまったお金がある場合は早めに返済したいと思うかもしれませんが、住宅ローン控除が利用できる期間では、繰り上げ返済をしない方が得策です。

住宅ローン控除を利用すると、10年間は住宅ローン残高の1%が所得税から控除されますが、繰り上げ返済すると年末の借入残高が減少し、還付金も少なくなります。

また、低金利の時期には住宅ローン控除のメリットも大きくなるため、繰り上げ返済は控除期間の終了後に始めると良いでしょう。

住宅ローン返済中でも貯金は可能

住宅ローンの返済額が大きいため、返済中には貯金ができないと考える人もいるかもしれませんが、それは間違った思い込みです。

住宅ローンを申し込む際には「いくらまで借りられるか」よりも「毎月いくらなら返済できるか」を考えるようにしましょう。

返済額を自分の収入に見合った金額に設定することで、毎月の生活費と住宅ローンの返済を両立させながら、貯金もすることが可能です。

計画的な生活費管理と返済計画を立てて、住宅ローン返済中でも貯金ができるようにしましょう。

まとめ

住宅を買う場合、お金の計画と返済の予定が重要になります。

お金を全部一括で使うという考え方もあるけど、シミュレーションしてみるとそれほどいいことがない場合もあります。

また、返済の方法についても、あらかじめ返済期間の短いローンを選ぶべきか、繰り上げ返済を活用すべきかという問題も出てきます。

ベストのプランは家族の構成やライフイベントにもよって変わるので、まずは長期のシミュレーションをする必要があります。

銀行などのウェブサイトでも返済シミュレーターが使えるので、いろいろな銀行を比べてみるのもいいでしょう。

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